セロー250やCRF、KLX等
様々なオフロードバイクが存在しますが
オフロードバイクの最高峰に位置するのが
CRF1100アフリカツインです。
実はアフリカツインの歴史は長く
栄光の時代を飾ってきました。
アフリカツインと言えばオフロードバイクの王者の様な存在で
初代モデルはパリダカールラリーで
1986年~1989年まで4連覇した
NXR750のレプリカモデルとして発売されたのが
アフリカツインです。
もはや説明の必要の無い位の
超本格オフロードバイクです。
川渡りもへっちゃら!
当時オフロードでアフリカツインの右に出るバイクは有りませんでした。
アフリカツインと言えばやはり
90年代の丸目の二眼フェイスの印象が強いです。
そのアフリカツインが2016年に
新型で復活したのは記憶に新しいです。
またアフリカツインの最も重要な心臓部である
エンジンには専用設計の特殊な
ユニカム式エンジンを搭載しています。
ユニカム式エンジンはCRF等にも採用されている
ホンダがオフロードレースで培ってきた技術の粋を集めた高性能エンジンです。
ユニカム式エンジンの何が良いのかと言うと
吸気バルブをカムがダイレクトに開閉するのに対して
排気バルブはロッカーアームを介して駆動させています。
通常シングルカムエンジンは
吸排気バルブをロッカーアームを介して開閉させています。
それに対してツインカムエンジンは吸排気バルブを
カムシャフトに接続されたカムで直接開閉します。
つまりユニカム式SOHCエンジンは
シングルカムエンジンとツインカムエンジンの中間的な
性格を持ったエンジンとも言えます。
何でこんな構造にしているのかと言うと
カムシャフトを1本にしてエンジンを極力
小型、軽量化する為です。
ツインカムエンジンは簡単に大きな出力を出す事が出来ますが
エンジン上部に2本のカムシャフトを設置しなければならず
結果としてエンジンが大きくて重くなります。
またエンジン上部に重量物が有る為に、重心が高くなってしまう事も特徴です。
オフロード走行においては、重量増と重心の高さは大きなディスバンテージとなります。
重量増は加速が鈍くなるので説明するまでも無いですが
重心が高いとオフロード走行では、路面のギャップで車体の挙動が大きくなって、コントロール性が悪化します。
そういった点を考えて、絶対的な出力よりも車体の軽量化と低重心化を優先させて、高い次元で出力と軽量化を両立させたのが
ユニカム式SOHCエンジンです。
またこのエンジンの特徴として、ツインプラグ仕様となっています。
2気筒ですがスパークプラグは4本あります。
これは燃焼効率を追求した結果で、極限まで性能に妥協しない設計になっています。
アフリカツインのスパークプラグは特別品で、外側電極にプラチナを採用した高寿命タイプです。
その為、交換指定距離が40000キロの、ロングライフタイプです。
(※一般プラグの2倍です)
またエアークリーナーも左右にそれぞれ1つずつ、装着されていて合計2つのエアークリーナーを装備しています。
現在のアフリカツインは
そのユニカム式エンジンを、電子制御で正確にコントロールして様々な走行状況に応じて、最適な出力を出す事が出来る様に進化しました。
4つの走行モードを任意に設定できます。
■ TOURモード 荷物積載時
■ URBANモード 舗装路
■ GRAVELモード 道の悪い砂利道
■ OFFROADモード 本格的な悪路
またアフリカツインの
( Adventure Sports)に搭載しているサスペンションは
最新式の電子制御で完全管理された
極めて高性能なサスペンションを装備しています。
電子制御サスペンションEERA ショーワ製
電動式プリロード機能を搭載してり
オンロード、オフロード、1人乗り、タンデム
荷物積載時など
24段階で細かく調整が出来ます。
もちろん工具等は不要で、任意に電気的に設定が出来ます。
ただでさえ最強のDNAを持った素性に
最新式のテクノロジーで武装された足回りで
どんな悪路も完璧に走破できる様に進化しています。
現在のアフリカツインを見ていると、全く隙の無い完璧な悪路走行性能を備えており
向かう所敵無しといった印象です。
ただいかんせんオフロードバイクとして見た時には
重量級なので、急斜面が続くような高低差の多い悪路では
軽量級のセロー250やCRF250の方がコントロールしやすい面もあります。
ただロングツーリングでは、1100ccの秘めたパワーが圧倒的に快適な走りを手助けしてくれます。
特に高速道路では、一般的にオフロード車は非力さが顕著に目立ちます。
しかしアフリカツインは高速道路に出ても、100馬力を超えるパワーで
グングン加速していきます。
最高速度も200キロの大台を超えてきます。
ちなみに現在はアフリカツインのカテゴリーである
リッターオフロードバイクは混戦状態になっていて
スズキのVストローム1050
カワサキのVERSYS1000と国産3社で
激しい性能競争になっています。
3車三様で、どのバイクも優れた設計です。
ただカワサキのVERSYS1000が唯一
4気筒エンジンを搭載している事から、高速性能では明らかに頭一つ出ている様です。
VERSYS1000、120馬力
ただ最大トルクを発生する回転域が7500と高いので
他2車と比べるとオフロード走行では若干不利な印象です。
またタイヤの設定を見ると
前輪120、後輪180サイズはオフロードバイクとして見た場合に、太すぎてフットワークが悪く
路面の接地圧が下がり、悪路では路面を噛む事が出来ず
オフロード性能は劣ると言えます。
まあオフロード性能とオンロード性能は、トレードオフの関係に有るので
オフロード、オンロードどちらに重きを置くかで評価が変わってくると言えます。
また海外勢を含めると
BMWのR1250GSが高速性能では
最強のオフロードバイクです。
R1250GS、136馬力
ただR1250GSはオフロードバイクというよりは
オフロード&ツアラーバイクなので
アフリカツインよりはオンロードに振ったバイクです。
という訳で普通にツーリングするだけでは、勿体無すぎる性能を持ったオフロードバイク
CRF1100アフリカツイン
オフロード好きなら
1度は手にしてみたいバイクと言えるのではないでしょうか。
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