今日はバイクのブレーキフルード交換する方法を解説します。
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ちなみにブレーキフルードは走行距離や
使用頻度に関係なく時間と共に劣化していくという
特性が有ります。
これはブレーキフルードが
一般的なエンジンオイル等の円滑油と違って
水溶性なので吸湿性を持っているという特徴が有ります。
またー50度でも固まらず
200度でも沸騰しないと極めて高性能な代物です。
ブレーキフルードの交換サイクルですが
2年おきにで交換するのが一般的です。
実際4年位交換しなくても急ブレーキをしなければ
大きな問題は有りませんが
確実にブレーキ性能は低下しています。
ブレーキフルードは交換後2年位で
明らかにタッチが柔らかくなります。
これはブレーキフルードは吸湿性が高いので
水分含有量が増えて、油圧が伝達しにくくなる事による性能低下です。
ただこの程度の性能低下で有れば
ブレーキを強くかければしっかりと制動するので
ブレーキタッチや初動性能の低下を嫌う人は、2年毎の交換をお勧めします。
そしてブレーキフルードは2年以降経過すると
ゆっくりと性能低下が進むので
意外とブレーキ性能が低下したと実感しづらい点が有ります。
なので4、5年位経過してフルード交換を行うと
体感出来る位ブレーキタッチが変わります。
また気を付けなければいけないのは
ブレーキフルードは吸湿性が有るので、あまり交換サイクルを長くしていると、マスターシリンダーやキャリパー内部のパーツが錆びてしまう事が有ります。
ちなみにブレーキフルードの交換の際は
車の場合は基本的には2人居ないと、フルード交換ができないのですが
バイクは1人でも、ブレーキフルードの交換作業が出来ます。
では早速解説していきます。
まず新しいブレーキフルードを用意します。
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最近のバイクはほとんど全て(DOT4)
の設定になっているかと思います。
ちなみにブレーキフルードに関しては
1度封を開けたフルードは未使用であっても
数年後再使用は適さないと言われています。
それは開封した途端に酸化、吸湿し始める為です。
なので一度開封したブレーキフルードは
使い切りと考えた方が良いです。
そして次にブレーキフルード排出用の
ワンウェイバルブとホース
ペットボトル等の容器を用意します。
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そうしたら早速ブレーキフルード交換の
作業に入っていきます。
まずキャリパーに付いている
ブレーキフルード排出用のキャップを開けて
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そこに排出用に用意したホースを取り付けて、バンドで固定します。
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そうしたらマスターシリンダーの蓋を外します。
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ブレーキフルードが劣化すると
こういった茶色に変色します。
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ここから古いブレーキフルードを排出する
作業に入っていきますが、その前に……
重要な注意点が有ります。
ブレーキフルード交換作業時は、なるべくブレーキフルードが車体部品に付着しない様に気を付けましょう。
これはブレーキフルードは
塗装を犯してしまう性質が有るからです。
もし塗装部に付いてしまったら
ブレーキフルードは水溶性なので、すぐに水で流してしまえば問題ありません。
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念のために作業前にマスターシリンダー付近を
ウエス等で養生しておくと安心です。
まず排出するブレーキのブレーキレバーを握ります。
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レバーを握る際はゆっくりと握りましょう。
早くレバーを握るとボックスからフルードが飛び出す事が有ります。
またここで大事な事は
ブレーキレバーを握った状態で保っておく事です。
放してはダメです。
そうしたらブレーキレバーを握った状態で
キャリパーの排出口のナット
(ブリードニップル)を緩めます。
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緩めた瞬間にブレーキの圧が逃げる事により
ブレーキフルードが排出されるので
ブレーキフルードが排出されたらすぐに
再びキャリパーのブリードニップルを締めます。
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そうしてキャリパーのブリードニップルを締めたら
再びブレーキレバーを握った状態を保って
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再度緩める。
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そしてすぐに締める。
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この作業を繰り返して
排出されるブレーキフルードが、綺麗になるまで続けます。
そしてここが重要なのですが
ブレーキフルードを交換時に必ず
"マスターシリンダーボックスを空にしない事"
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ブレーキフルードを排出作業をやっていると
マスターシリンダーボックスのフルードが、どんどん減っていくので
空になる前に、新しいブレーキフルードを継ぎ足しておかないと
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マスターシリンダーボックスの直下にある
マスターシリンダーピストンからエアーを混入してしまうからです。
こんな風に空に成ったらだめです。
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こうなってしまうと、ブレーキフルードを入れても
ブレーキホースの経路の途中に、エアーが入っているので
再びそこから下のオイルを全て排出して
エア抜きをする事になります。
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なので必ずマスターシリンダーボックス下の部分が
常にフルードで満たされている状態を保って
ブレーキフルードの交換作業をしてください。
フロント側のブレーキフルードの交換が終わりました。
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