バイクに乗るうえで必ず避けて通れないのが整備です。
特に初めてバイクに乗る人は、どの部品をどの位の頻度で交換すればいいのか分からず
整備工場にバイクを持って行って
半年、1年、2年という期間ごとにメンテナンスを依頼する事になります。
中型以上のバイクを所有して、最もお金がかかるのが
"点検整備費用"です。
つまり自分でバイクを整備できる知識と環境がある人は、バイク所有のハードルは低いと言えます。
またセルフメンテナンスは住んでいる地域にも大きく関係してきます。
何故かというと、バイクをちゃんと整備しようと思ったら
工具を補完するスペースが必要になります。
ドライバーやスパナなどの整備工具はもちろんの事、その他に
オイル受け皿
ジャッキ類
ウマ
各オイル類
整備用のスプレー類
空気入れ
ブレーキフルード交換用ホース&容器
インパクトレンチ
トルクレンチ
大型スピンナーハンドル
オイルチェンジャー
冷却水交換のエアー抜きセット等々
本当に多種多様な工具が必要になります。
つまりセルフメンテのポイントは〝工具〝なんです。
つまりそれだけ沢山の工具類を置いておけるだけの、スペースを確保しなければなりません。
これは都内に住んでいる人なら分かると思いますが、この工具を置ける4畳位の余分なスペースを確保するのは中々大変です。
またバイクを整備する為のスペースも必要になります。
それも地面がコンクリートで舗装されていなければなりません。
つまりこれはアパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる方では、この整備用のスペースを確保するというのは、難しいという事になります。
何故ならたとえ車の駐車場1台分を確保していても、バイクを整備するにはその車をどこかに移動しておかなくてはならないからです。
逆に言えば郊外に住んでいる方々にとっては、これらのスペース的なハードルは低いと言えます。
さて次にバイクのセルフメンテナンスで重要なのは"知識"です。
バイクがどれくらいの距離を走行したら、どんな部品が劣化してくるのか?
またどれくらいの期間が経ったら、どんな部品が劣化してくるのか?
これらは中々解りづらいです。
またよくインターネット等で見かける情報は、どういった訳か
消耗部品の交換サイクルは過剰に早く交換するように、書かれている記事ばかりです。
この辺りは別記事で書きましたので、興味があれば読んでみて下さい。
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ある程度整備をしていると分かるのですが、自動車というのは
一定の走行距離や年数で、駄目になる部品というのが決まっています。
あくまで私が個人的に実践している、点検整備の目安を紹介します。
以下 整備ヶ所 項目
チェーン関係
ブレーキパッド関係
キャリパー、マスターシリンダー分解点検
スパークプラグ
エアークリーナー点検、交換
冷却水関係
その他
チェーン関係
チェーン点検&調整 初回1000キロ 初めてチェーンを装着して使用すると、初期伸びが発生するので、1000キロで時点で点検調整します。
しかし最近のシールチェーンは初期伸びしないように、設計されている物もあり昔と比べてそんなに初期伸びしません。
その後は5000キロ毎に点検調整。
チェーン交換 4万キロ
スプロケットはその時点で劣化具合を確認して、再使用できるようならそのまま再使用。
劣化していれば同時交換
ブレーキ関係
ブレーキフルード交換 2~3年
ブレーキパッド溝確認 5000キロ
パッドピン グリスアップ 1万キロ
キャリパーオーバーホール 7万キロ位 10~15年
マスターシリンダーオーバーホール 7万キロ位 10~15年
ブレーキホース交換 20年
フロントフォーク関係
フォークオイル交換 15000 ~ 25000キロ
フォークオイルシール交換 基本的には漏れてから交換。
しかし使用から20年以上経過している場合は交換。
スパークプラグ
これはバイクの車種によって交換頻度が全く変わります。
バルカンSの場合はそこまでエンジンを回す必要が無いので
3万キロ位で交換してます。
エアークリーナー関係
基本的には25000キロで点検&清掃
この時汚れが酷い場合は交換します。
汚れが酷く無い場合は清掃して、3~4万キロ位で交換します。
冷却水関係
クーラント液交換 3~5年
ハッキリ言ってしまうとハードに走らないなら
6~10年位交換しなくても問題なかったりもします。
私の車は17年間無交換でしたが、特に何の問題もありませんでした。
実際はそんなもんです。
ただ高速道路を走ったりレースに出るような場合は、冷却水に大きな負荷がかかるのでやっぱり3年位で交換した方が良いです。
ラジエーターキャップ 10~15年
ラジエーターキャップはただの蓋ではありません。
蓋の中に圧力調整弁が内蔵されていて、一定の圧力を超えた場合に冷却水を一旦サブタンクへ逃がすという、極めて重要な役割を持っています。
意外と20年間1度も交換していない人も沢山居るでしょうが、交換した方が良いです。
サーモスタット 壊れた時に交換
サーモスタットはエンジンが冷えている時に、冷却水が循環しないようにクーラント液を止めている役割を持っています。
そしてエンジンが温まって一程度温度に達すると、サーモスタットが開いてエンジンの熱を一定以上上げないように、冷却水をラジエーターに循環させます。
基本的サーモスタットは交換タイミングは決まっていませんが、個人的には
10万キロ以上走行、または20年以上経過しているバイクは交換しておいた方が安心ではあります。
そうは言っても20万キロ以上もってしまったりもするので、交換の必要性は難しい所です。
という訳で、私はこれ位の頻度で整備しています。
私のKSR110も大体同じような感じで整備していますが
新車で購入して21年間、特に何の問題もありません。
その他
その他にホイールベアリング、ステムベアリング、ホイールダンパー、等も劣化するので交換する必要が出てきます。
ただこれらの部品はどちらかというと、期間というよりは走行距離に比例して劣化するので、私の場合はまだ先という感じです。
今回紹介した部品の交換頻度の目安は、あくまでも全体的な車種の平均です。
スーパースポーツ等のバイクは各部に大きな負荷がかかっているので、消耗部品の交換サイクルが短いです。
なので自分の車種の部品の交換サイクルを見極めて、効率の良いメンテナンスで維持費を節約しましょう。
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