自動車整備を長らくしていると、絶対に避けられないのが
ボルトのヘッド部分を傷めて、レンチで回らなくなってしまう状態です。
私も20年ほど自動車整備を趣味でやっていて、何度かボルトを傷めてしまって、レンチが効かなくなって、途方に暮れた経験しています。
そんな時は、市販されている様々な工具を併用して、ボルトを回す訳ですが
本当にどうしようもない場合は、ボルトを壊して取り外します。
▼ ボルトを壊して取り外す記事はこちら
しかし、ボルトを壊す作業は電気ドリルでボルトを壊すので、作業難度が高いです。
電気ドリルの作業経験が無い人だと、ボルトのネジ穴を壊してしまい、タップを切りなおしたり、最悪の場合はワンサイズ大きな穴を空けて、再度タップを切ります。
その場合は元のボルトからワンサイズ大きなボルトにしなければなりません。
そんな中、現在では傷めてしまったボルトを、簡単に回せる工具が誕生しています。
それが"ナットツイスター"です。
ナットツイスターの実力を見てみます。
すでにメガネレンチも空回りしてしまう程、傷んでしまったボルトにナットツイスターで回してみます。
ナットツイスターはソケットなので、使用するラチェットハンドルに取り付けて作業します。
ちなみに今回使用したラチェットハンドルのソケットサイズは
(9.5mm)です。
ラチェットハンドルは
(6.35)(9.5)(12.7)の3種類が主な規格です。
ちなみに今回緩めるボルトは、明らかに締めすぎてしまったボルトです。
その証拠に一般的なラチェットレンチで緩めようとしたら
この状態に……
安物のソケットが壊れてしまいました。
こんな事あるんですね、自分でも驚いています。
そもそもこの10mmボルトを締めすぎてしまった原因は、ボックスレンチに使用するラチェットハンドルのサイズを、ワンサイズ大きな
(9.5mm)サイズのラチェットハンドルを使用した事です。
10mmボルトでは、本来(6.35mm)のラチェットハンドルで十分でした。
しかし今回ナットツイスターに使用する時は、緩めるだけなのでオーバーパワーの(9.5mm)のラチェットハンドルで作業します。
ちなみにナットツイスターの構造は、スパイラル形状に切られた溝がボルトのヘッド部分を噛みついて、ボルトの頭を捉えます。
その為にボルトに対してソケットを深く入れる事で、ボルトの頭を深く噛み合います。
なのでナットツイスターを使うときは
ナットツイスターをボルトに強く押し込んだ状態で、レンチを回します。
慎重に力を入れて、レンチを回すと……。
なんとあれだけ固く締まっていたボルトが、あっけなく回りました。
という訳で"ナットツイスター"の実力は異次元でした。
皆さんも、ボルトを壊す前に1度ナットツイスターを試してみる事をお勧めします。
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