川崎重工のバイク部門で
圧倒的な存在感を誇っているのが
Ninja(ニンジャ)です。
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Ninja の歴史
Ninjaの歴史は長く1984年に発売されてから
現在まで36年もの間、製造販売されています。
初代 Ninja GPZ900R
水冷4気筒DOHCエンジン
実は初代のニンジャのネーミングは
北米市場で初めて名付けられました。
海外ではNinjaと言えば
‶ 日本の凄い奴 ‶というイメージでした。
実際初代ニンジャは当時では特筆した性能を持っていました。
1984年で既に115馬力を発揮して
最高速は何と250キロを超えました。
トップガンで人気を博したGPZ990R
そしてこの初代ニンジャ、知る人ぞ知る
あのトム・クルーズ主演の名作映画
トップガンでマーベリック扮するトム・クルーズが実際に劇中で乗って、人気に火が付いた事も有名です。
▼ これがマーベリック使用のニンジャ
さて、そんなニンジャは現在でも大人気で
川崎のバイクラインナップでも
ど真ん中の中心的なモデルとなっています。
Ninja ラインナップの特徴
またニンジャは同じネーミングで
各排気量のラインナップを網羅しています。
具体的には
250cc~1000ccまでと
125cc以下を除いて全ての排気量の設定が有ります。
ニンジャは、排気量の違いでキャラクターが大分変ってきます。
その辺の違いを見ていきます。
■ ニンジャ250cc
水冷2気筒DOHCエンジン
出力:37馬力
重量:166キロ
65万円、消費税込み
250ccのニンジャは
エンジンは中低速からトルクの厚い2気筒なので
軽量な166キロの車体と相まってキビキビと走ります。
2気筒ならではの低中速域からトルクが出るので
街乗りでも扱い易く、ツーリングもこなします。
また最新のスリッパークラッチを装備しており
急なシフトダウンの際に起こる、エンジンのオーバーレブを防ぐ事が出来ます。
フロントブレーキは、シングルながら
310ミリと大型クラスの大径サイズを採用して
リアディスクは220ミリサイズで
このクラスでは珍しいデュアルピストンを採用しています。
足回りはかなり奢られた装備を持っています。
また14ℓの大容量タンクで、400キロを超える航続距離を誇っています。
この辺りはツーリングバイクの素性を持った、ロードスポーツバイクと言う事が出来ます。
最高速も150キロを超えてきて、侮れない走行能力を持っています。
ただ、タンデムではトルクが弱く、パワー不足がすぐに露呈します。
また高速道路では常に高回転を多用する為に、燃費もそれほど伸びず、追い越しも時間を要します。
■ ニンジャ400cc
水冷2気筒DOHCエンジン
出力:48馬力
重量:167キロ
72万円、消費税込み
400ccも車体構成は250ccをベースとしていて
エンジンのみ400ccとなっています。
車体重量が250ccから1キロしか増えていないので
150ccの排気量UPはパワーのみに使われているので
250ccに比べるとトルクが強く
タンデムでも、そこまでパワー低下は感じません。
また高速道路でも、ゆとりがでてきて
80キロ位からの加速も良く、容易に追い越しが出来ます。
最高速も170キロ位は出ます。
■ ニンジャ650cc
水冷2気筒DOHCエンジン
出力:68馬力
重量:194キロ
価格:88万円、消費税込み
650ccになるとトルクの厚みが出て
全域で強烈な加速が有ります。
タンデムでも気にならない程加速します。
またこのクラスからニンジャはフロントブレーキが
ダブルディスク化になります。
最高速も200キロの大台に来ます。
このクラスでも日本の道路では、使い切れない程です。
■ Ninja Z-X6R 640cc
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:132馬力
重量:197キロ
価格:135万円、消費税込み
Z-X6Rは4気筒モデルです。
こちらは132馬力を誇る、ハイスペックモデルで
SS(スーパースポーツ)カテゴリーバイクです。
リッター当たり200馬力の、チューンドエンジンを搭載しており
640ccで1000ccクラスのパワーを発揮します。
またこのクラスから初めて倒立フォークを採用しています。
最高速も驚きの250キロをマークします。
完全な高回転エンジンでアクセルを開ければ
暴力的な加速で瞬時に14000回転まで一気に吹け切ります。
圧倒的パワーが有り、高速道路でも
怒涛の加速で簡単に追い越しが出来ます。
ただ、どうしても高回転エンジンなので
パワーバンドが上に有り、タンデム時等の高負荷時は
低回転域でトルク細さを感じます。
また2気筒に比べると30%程、燃費が低下します。
■ ニンジャ1000cc
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:141馬力
重量:236キロ
価格:135万円、消費税込み
1000ccはもはや、サーキット以外では使えないパワーです。
回転数に関わらず、全域から溢れるパワーを発揮します。
100キロからの加速でも、体を持っていかれる程のパンチが有ります。
また快適装備が充実して
KTRC(カワサキトラクションコントロール)
3つの走行モードが設定でき、雨の日のスリップなどを抑制する事も出来ます。
またパワーを、フルパワー、ローパワーから選択でき
ローパワーは75%に出力を制限して
スロットルワークに対してマイルドな反応なので、タンデム時や街乗り等
不意な急加速による、危険を抑制できます。
またクルーズコントロールも付いて、高速道路での巡行も快適になります。
最高速も250キロを越えます。
またタンデム、高速も余裕です。
■ ZX-10R 1000cc
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:212馬力
重量:208キロ
価格:210万円、消費税込み
リッターSS(スーパースポーツ)のカテゴリーです。
なんと212馬力です。
パワーウェイトレシオが1を切っています。
最高速も300キロを超えてきます。
走りを極めたバイクという事が出来ます。
■ H2 1000cc
最後に市販公道車で最速を誇るのが
カワサキのH2です。
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:242馬力
重量:238キロ
価格:363万円、消費税込み
スーパーチャージャーを内蔵したチューンドエンジンで
カワサキが誇る、世界最高峰のバイクです。
242馬力は余りに大きすぎるパワーで
プロライダーがサーキットでタイムアタックでもしない限り
秘めたパワーが日の目を見る事は有りません。
最高速337キロ(実測値)です。
メーターだと340キロ位は表示されます。
リヤタイヤのサイズは、カワサキラインナップ最大幅の
200/55ZR17M/Cです。
■ H2R 1000cc
最後に
世界最高速を誇るのが、川崎のH2R
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:326馬力
重量:216キロ
価格:605万円、消費税込み
タイヤーウォーマー、レーシングスタンドが含まれます。
※公道走行不可
326馬力
最高速400キロ!
そして最後に
海外向けに販売されている最大のニンジャが在ります。
逆車(逆輸入車の略)等と言われています。
それがZX-14Rです。
ZX-14R 1440cc
水冷4気筒DOHCエンジン
出力:210馬力
重量:268キロ
価格:190万円、消費税込み
最大排気量のニンジャで欧州等の
海外向けに販売されているモデルです。
日本ではカタログから外れていますが
株式会社ブライトから購入する事が出来ます。
ZX-14Rは、H2が出るまで
ニンジャの旗艦モデルとして圧倒的な存在感を持っていました。
現在はH2のツーリングモデル
H2 SX SEが国内向けに販売されているので
海外仕様のZX-14Rをあえて選択する意味が薄れました。
ZX-14Rの特筆すべきは強大なトルクで
16.6キロの四輪車レベルのトルクを7500回転で発生させます。
ロングツーリングや高速走行に、圧倒的に特化しているバイクで
ロングホイールベース&大トルクで
極楽なツーリングを楽しめます。
またZX-14Rは、その大トルクのお蔭で
常に低い回転数で走る事が出来ます。
60キロ時の回転数は、驚きの2000回転です。
実際に40キロ時の回転数は、1360回転なので
ほぼアイドリングで走ってしまう低速トルクです。
やはりZX-14Rは高速道路や、サーキットで本来の性能が発揮されるバイクです。
タンデムでも高速でも、登り坂でも
アクセルを捻れば一瞬で好きな位置まで運んでくれます。
最高速は300キロ!
ZX-14Rはメガスポーツバイクとして
スズキのハヤブサと性能を競いながら切磋琢磨してきました。
昨今はカワサキがH2を開発した事で、長年続いたこのバトルは
カワサキが性能面で引き離した様な感が有ります。
この様にニンジャは同じコンセプトを継承しながら
排気量によって明確に変わってきます。
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