今日は長年検案課題であった
KSR110の真冬の冷感時のアイドル不安定を
根本的に解決しようと思います。
これまでにキャブレーターをオーバーホールしたり
エアスクリューで空燃比を真冬に合わせて濃くしたりと
様々な冬季冷感時対策を行いましたが
どうしても冷感時にエンストしない回転数に合わせると
エンジンが温まった時にアイドル回転数が上がってしまい
何だか気に入りませんでした。
具体的には真冬の冷感時にエンジンをかけると
外気温が低い為にエンジンオイル粘度が高くなり
エンジンの回転抵抗が大きくなって
エンジンが温まる迄アクセルを開けていないと
エンジンが止まってしまう訳です。
かと言って
アイドリングを上げると
今度はエンジンが温まるとアイドリングが高すぎて
変速時にトランスミッションとうまくミートせず
ギクシャクしてしまいます。
そこで根本的な解決法を思いつきました。
そうだ!運転中にも
アイドルスクリューを操作できるようにすれば良いんだ!
俺は天才か?
というのは大袈裟ですが
要は冬の冷感時に
エンストしない程度まで上げたアイドリングを
走行してエンジンが温まって
今度は上がり過ぎたアイドル回転数を
手動でアイドル回転数を下げる事が出来る様にしようという
アイデアです。
KSRのアイドルスクリューは
車両の右側に有ります。
カバーを外して
キャブレーターを露出させます。
これがアイドルスクリューです。
(正式にはスロットルストップスクリュー)
右に回せば(時計回り)回転数が上がり
左に回せば回転数が下がります。
しかしカバーが有るので
停車中なら何とか手が入って
アイドルスクリューを操作できるのですが
運転中は手が入らず操作できません。
こんな感じで入りません。
最も簡単なのはカバーを外した状態にして
走ればいいのですが
これは流石にみっともないです……
というか盗難車に乗っているようで
警察に止められそうな気もします。
という訳で私が考えたのが
カバーに"手が入る位の穴を開けてしまおう"
という事です。
早速ヤフオクで
KSRのシュラウドカバー右側を注文しました。
2000円ちょっとでした。
これを加工します。
まずカットする大体のマークを付けます。
そしてニッパーで切り口を入れて
あとはカッターでライン通りに切り込みます。
はい終わりました。
手を入れてみます。
大丈夫です。
これで問題無くアイドルスクリューを操作できます。
見た目はどうでしょうか。
なんかボコっと穴が開いた様な感じで……
少し見かけが悪くなりましたが
遠目で見ればあまり分からない感じです。
まあこれで真冬のエンジン始動後に
アイドリングを上げて
エンジンが温まったら戻すという事が
運転しながら出来る様になりました。
ただキャブレターが露出しているので
防水性が低下するというデメリットが有りますが
まあ冬の雨天時という厳しい状況で
走る様な事は基本的には無いのでそこまで懸念は有りません。
また冬場を過ぎたら通常のシュラウドカバーに戻すので
あくまでもこの対策は冬季時のみです。
実際に走ってみてエンジンが温まった後に
操作してみたところ
冬場だけに熱いグローブをしているので
アイドルスクリューの場所を掴むのに慣れが必要でした。
それでも信号待ちでアイドリングを操作できるので
非常に便利です。
今回のカスタムは大成功でした。