KSRのドライブチェーンはノンシールチェーンです。
ちなみにカワサキの取扱説明書には
何故か(シールチェーン)と記載されています。
今回は走行距離が(13000キロ)になるので
円滑性能が低いノンシールチェーンを
大事に使い続ける必要も無いので
シールチェーンに交換します。
このバイクを購入して早14年。
ノンシールチェーンを使い続けた身としては
シールチェーンはとても上級部品の様な感覚が有ります。
ところが調べてみると(4000円)位で買えるんですね。
こんなに安いとは知らなかった。
これならすぐに替えれば良かったなと思いました。
という事で余っていたポイントで
江沼チェーンのシールチェーンを購入しました。
(EK420SR-X)
KSRは元々純正でも江沼チェーンを使用している事も有ってか
ジャストサイズの100リンクサイズが有りました。
という訳で早速チェーンを交換します。
ここでバイクのドライブチェーンを交換する上で
非常に重要なポイントが有ります。
それはドライブチェーンを交換する際は
フロント側である(ドライブスプロケット)と
リア側の(ドリブンスプロケット)を同時交換する事が
望ましいと言う定説が有ります。
これはチェーンが交換時期になっている状態では
両スプロケットも摩耗している為
同時交換しないとチェーンとスプロケットの噛み合い間隔が合わず
本来ならスプロケットの複数の山でチェーンのローラーと
噛み合って駆動するところが
摩耗したスプロケットを使用すると
スプロケットの複数の山がローラーとうまく噛み合わない為に
山とローラーの接する面積が少なくなる事で
チェーンローラーに対する攻撃性が高くなってしまう訳です。
ところが実際の整備状況では
必ずしもドライブチェーンとスプロケットを
同時に交換する必要はありません。
実際にはチェーンもスプロケットも個々で
消耗具合が違うので実際の消耗具合を見極めて
スプロケットの再使用できるかどうかを確認します。
またショップ等で整備を依頼すると
どうしても工賃の関係でスプロケットも
同時交換した方が効率良い訳です。
チェーンを交換して一年後に
またスプロケットだけを交換と言うのは
工賃が倍になってしまいますから。
これはスプロケット部品よりも
工賃の方が高い事が多いので
結果的に同時交換が一般的となる訳です。
ただ私の様に自分で部品を交換する場合は
整備工賃の兼ね合いは無いので
純粋に再使用できる部品は不必要に替えないと言う事です。
という訳でチェーンカバーとスプロケットカバーを外しました。
そしてKSRの純正チェーンはクリップ式なので
クリップを外します。
このクリップを矢印の方向に
適当な工具で引っ張れば抜けます。
次に手前のチェーンプレートを引っ張って外します。
後は裏側のピンと固定されたプレートを外せば
チェーンはフリーになります。
ちなみに一般的な中型以上のバイクは
カシメ方式やセミクリップ方式なので
クリップを外しただけではプレートを外す事が出来ません。
カシメ方式の場合は工具を使ってカシメを外す必要が有ります。
セミクリップ方式の場合はクリップ方式と同様に
クリップを外せばプレートをペンチで引っ張れば外す事が出来ます。
それでは外したチェーンを見てみます。
特に目立った劣化は有りません。
こちらが外側。
そしてこちらが反対側。
うげっ!
何と信じられない様な量の汚れが累積しています。
こっち側は普段目にしない部分なので
チェーン清掃していませんでした。
今回の経験からあくまで私の私見ですが
レースや激しい林道走行等を除いて
チェーンルブに(ウェットタイプ)は使用しない方が良いです。
私はしばらくウェットタイプのチェーンルブを使っていたのですが
非常に多くの埃や泥を吸ってしまい
その後固着して通常の清掃では落とす事が出来ない程の
汚れの塊となってチェーン各部に残ってしまい
結果的に付着した固い汚れが駆動抵抗を増して
見た目も非常に悪いです。
またチェーン周りが真黒く汚れるので
異常の発見もしずらくなります。
それでは次にスプロケットの消耗具合を見ていきます。
まずはドライブスプロケットを見てみます。
見た目は特に消耗して無いように見えます。
では次にドリブンスプロケットを見てみます。
ドライブスプロケットも特に消耗していない様です。
ちなみに一般的に
フロントのドライブスプロケットの方が消耗が早いです。
これはドライブスプロケットは自ら回転して
チェーンを動かしている為に大きな抵抗を受けています。
ドリブンスプロケットはチェーンによって
回されているだけなので摩耗は少ない訳です。
これは前輪タイヤよりも後輪タイヤの方が消耗が早いのと
同じ原理です。
同じ様に回転していても
直接回転力がかかっている後輪が
大きな抵抗を受けるので早く摩耗します。
今回はスプロケットの消耗具合を見極める為に
外します。
ドライブスプロケット。
割れているゴムの部品は、チェーンの駆動音を吸収する為の
サイレントダンパーです。
山は十分に厚みが有るので問題なく再使用できます。
ただドライブスプロケットに付いている
サイレントダンパーがボロボロになっているので
これは外してしまいます。
という事でドライブスプロケットは
殆ど消耗していませんでした。
次にドリブンスプロケットを見てみます。
山の部分を見てみます。
こちらもほとんど消耗していません。
再使用決定です。
やはりKSRの様な非力のエンジンでは
スプロケットは余り摩耗しない様です。
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