バイクのレギュレーターについて解説します。
バイクの部品の中でレギュレーターという部品が有ります。
レギュレーターはバイクのオルタネーター(発電機)
で発生した電気を、安定的にバッテリーに供給する役割を持っています。
正確には(レギュレートレクチファイア)
レギュレートは電圧、電流を一定範囲に保つ制御装置
レクチファイアは交流電気を直流電気にする
整流装置です。
バイクで使用する電気は全て12Vの直流電気です。
しかしオルタネーターで発電するのは交流電気なので、
オルタネーターから出た電気を
始めの段階で直流にする必要が有る訳です。
この電圧と電流を制御するレギュレーターと
交流電気を直流電気に整流するレクチファイアで
レギュレートレクチファイアと言います。
以後、レギュレーターと略称します。
レギュレーターはバイクにとって
とても重要な役割をしています。
オルタネーターで発電された電流は
回転数に比例して大きくなります。
アイドリング時の1000回転の14V程度でも
7000回転位まで回すと20Vを超えてしまい
車種によっては50Vを超えてしまいます。
バイクに搭載されているバッテリーは直流12V用です。
受電限度は16V位なので、17V以上の大きな電圧を受け続けてしまうと
バッテリーが壊れてしまいます。
その為にレギュレーターが発電された電流を直流に変えて
15V以上に成らない様に制御しています。
▼ 以下 解説図
またバイクのレギュレーターは四輪車と違い
余剰電力を熱に変換して大気放出しています。
その為バイクのレギュレーターには
放熱器が装着されています。
その為、空冷フィンが付いている事が多いです。
なのでレギュレーターが取り付けられている位置は
走行風を効率的に受けられる場所に付いています。
この事からも実は誤解している方も多いのですが
過度な消費電力の削減をすると
バッテリーに対しては充電電流が増えるので
良いように思えますが
実はレギュレーターの放熱負荷を増やす事になります。
その為に、古いバイクなんかは
夏場ヘッドライトを消してエンジンを高回転に回して走行していると、レギュレーターの放熱負荷が大きくなり
レギュレーターの寿命を短くしてしまいます。
(※昔はヘッドライトのスイッチが有って、任意に操作できました)
そういった意味では
レギュレーターの放熱器に泥が付いていたりして
放熱器が空気と触れる面積が減ってしまうと
放熱効率が下がり、レギュレーターの寿命を短くしてしまいます。
なのでたまにはレギュレーターの放熱器部分が
綺麗になっている事を確認しましょう。
現在のバイクは電装系の安定性が高くなり
国産車においてはレギュレーターの故障は少ないです。
最後にバッテリーを交換して
2年以内で故障してしまう場合等は
レギュレーターの故障を疑いましょう。
レギュレーターの簡易的な点検方法を解説します。
エンジンを掛けた状態で
バッテリー端子にテスターを接続します。
この時アイドリングで電圧は
12V~14V位のはずです。
そしてエンジン回転数を
4000回転、7000回転、と上げていき
電圧が17V以上に達した時は
レギュレーターが故障しています。
本来バッテリーに供給される電圧は
16Vを超える事は有りません。
17V以上の電圧は間違いなく
バッテリーを痛めてしまいます。
また古いバイクに乗っている方は
バイクに電圧計を取り付ける事で、レギュレーターの状態を常に監視できます。
これによってツーリング中の
不意の故障を防ぐ事が出来るのでお勧めです。
レギュレータの電圧の測り方が知りたいのです。1968年製のホンダスーパーカブ50です。
レギュレータの電圧測定方法は、テスターのクリップをバッテリー端子に繋いだ状態で
エンジンを始動します。この時の電圧がレギュレータからの電圧です。
その状態で既にレギュレータから制御されて、供給を受けた電力がバッテリーに流れています。
アイドリングの状態の電圧を測定したら、その状態でアクセルを開けてエンジン回転数を上昇させます。
目安は5000回転位です。
すると電圧が多少の上限をしますが、レギュレータが正常なら16ボルト以上にはなりません。
レギュレータが壊れている場合はアクセルを開け続けると、20ボルト超えてしまいます。
以上、参考になれば幸いです。