SWM社の新型125ccモデルが
いよいよ発売されました。
ACE OF SPADES 125(エースオブスペーズ)
実は色違いで名前を変えています。
OUTLAW 125(アウトロー125)
色が違うだけで、仕様は全く同じです。
SWMはイタリアのバイクメーカーです。
1971年に創業したメーカーで
モタード、オフロード、ネイキッドタイプのバイクを販売しています。
今回発売されたモデルは125ccの
ネイキッドバイクです。
このバイクとても125ccクラスには見えません。
それもそのはず、このOUTLAW125は
440ccのモデルと共通の車体を使用しています。
その為足回りを見ると驚く程のスペックです。
フロントフォークは高性能な倒立式で
41ミリサイズでと400cc並みです。
ブレーキは前後ディスクブレーキ
フロント300ミリ
リア250ミリ
400ccクラスのブレーキスペックです。
ブレーキには"CBS"を採用しています。
(Combined Brake System)
前後連動制動装置でABSとはちがい
あくまでも前後のブレーキを
同時に連動させるだけの装置で
ABSの様にホイールの空転を制御する機能は有りません。
現在の国産勢と比べると最新式は既に
ABSを装備しているので、この辺りは見劣りしますが
ディスク径はクラス最大です。
肝心のエンジンはというと
水冷DOHC4バルブ単気筒エンジンです。
このクラスでは最もパワーの有る数値の
15馬力を発揮します。
エンジン形式も上まで一気に回る仕様です。
インジェクション車なので
冬も高地も安定した性能を維持できます。
ヘッドライトは流行りのLED仕様です。
タイヤサイズは
フロント 120/70-17
リア 150/60-17
チューブタイプのバイアスタイヤで
400ccクラスのタイヤサイズです。
後ろから見ると、とても125ccには見えません。
現在日本の125ccクラスのバイクは
非常に活性化しており
以前の実用性重視のラインナップとは違い
趣味性が強く、ワンクラス上の装備が奢られ
デザインや品質も格段に上がっています。
このOUTLAW125も
400ccクラスの車体に125ccのエンジンを載せているので、車体の剛性は圧倒的で
高い速度での走行時も、高い安定性が有ります。
また125ccクラスでは最高の15馬力を誇るので
上まで回せば申し分無い加速が有ります。
しかもトランスミッションは
何と6速が奢られています。
15馬力有るパワーを最大限活用できる変速機です。
ただどうしても車体を大型バイクと共通しているので
正直足回りに関しては過大な性能となっています。
ブレーキ性能は高ければ高い方が良いと思いがちですが
実際はそうではなく過大な制動力は
ホイールロックを誘発しやすく
大型のディスクやキャリパーは、バネ下重量を上げてしまうので、運動性能が低下します。
やはりエンジンパワーに合った制動力がベストです。
本来ならブレーキのディスクサイズを落として
ABSを装着した方が安全性は遥かに高いです。
また後輪タイヤは150サイズと
余りにも過大でこのクラスだと、タイヤのグリップに対しパワーが負けていて
150サイズのタイヤの限界値に到達する事は有りません。
むしろ130サイズの方が、軽量で機敏に旋回します。
またカタログ上の車両重量は
(130キロ)と見ると非常に軽量に見えますが
これはあくまでも"乾燥重量"なので、実際に走行可能な状態の
"装備重量"で見ると
16.5リットルの燃料
エンジンオイル
冷却水
ブレーキオイル
等を考慮すると
装備重量は約(148キロ)程度にはなるでしょう。
この重量は250ccクラスに匹敵してしまいます。
ライバルの重量を見ると
CB125Rは (127キロ)
GSX-S125(133キロ)
やはり15~20キロは重たいです。
この大型の車体と足回りの恩恵が
そのまま車体重量増となって跳ね返ってきています。
エンジンパワーが高く、重量が有るので
ライバルに比べると燃費性能はかなり劣ってしまうでしょう。
このクラスで10キロの重量増は相当な負荷になります。
また(16.5リットル)のタンクはこれまた過大で
125ccクラスではリッター30キロ以上の燃費なので、燃料を中々使い切れず、古くなったガソリンが性能低下を誘発してしまいます。
もちろん無駄な重量増に貢献してしまうので
このクラスでは10リッターも有れば十分すぎる程です。
それでも車体剛性やサスペンションの性能が
大型バイククラスなので、快適な乗り味で
横風に対しても多少は安定性が確保できます。
正直この手のバイクは
免許に制限がある人にとっては魅力的に映りますが
どうしてもエンジンの伸びが無いので
走行時に車体の余裕が大きい分、それだけパワーが物足りなくなってしまう事が有ります。
逆に既に大きなバイクを乗ってきた人にとっては
必要十分なパワーとハイスペックな装備で
保有欲をくすぐられるのではないでしょうか。
価格も驚きの
「529000円」税込
▼参考までに125cc国産勢の価格はこちらです。
GSX-S125 354000円 税込
CB125R 448000円 税込
▼ 参考までに250ccクラスの価格
レブル250が 537800円 税込
GSX-R250が 538900円 税込
250ccクラス殆ど一緒です。
125ccクラスの市販車では
最高価格と言って良いと思います。
この価格をどう納得するかが問題の様な気がします。
私は個人的には125ccクラスが好きなので
もし1台しかバイクが持てない環境なら
"有り"だと思います。
これだけ特別な125ccクラスのバイクも有りません。
実際平均的な250ccクラスと、同等以上の足回りを装備しています。
ただ別に大きいバイクと小さいバイクを持てる環境なら
あえてやたら大きな車体に、小さなエンジンを積んだこのバイクを
選ぶ意味に疑問が有ります。
最後にSWM社は125cc化で
このバイクを販売するにあたって
どうして無意味な2本出しマフラーや、大きすぎるディスクブレーキ、後輪タイヤ、燃料タンク等
無駄に過大な装備のスペックを落として、軽量化させた方が良かったのではないのかと思ったりします。
いくら15馬力という
125ccクラス最高出力をもってしても
148キロの重量を走らせるには役不足です。
これなら燃料タンクを8リットルにして
マフラーを1本にして、前後ホイール&タイヤ、ディスク径を小さくすれば
10キロ以上は軽量化出来ます。
ただそうする事によって、逆にパーツを新たに用意しなくてはならないので、あえて440ccの車体にエンジンだけを合わせて販売したのかもしれません。
また過大な装備が、ユーザーに魅力的に映る事も大事なアピールポイントです。
フロントブレーキは人差し指一本で十分コントロールでき、2ケツしても余裕の前後ブレーキですね、コンビのフィーリングも悪くない、前後サスもソロでは確かに過大すぎ、2ケツでも余裕の足回り、RS(モトクロッサー)と同じエンジンは元気で良いが、ミッションがクロスしているのとローが低いためギアチェンが忙しい、できればリアスプロケットを5丁程落としたい、排気音は国産より大きく高めの歯切れの良い音質、ハンドルバー(テーパー)は広く真っ直ぐで苦手だったので、速攻交換した。スクランブラー系が流行ってますが、大きく重く高価なバイクで悪路行けますか?スクランブラー本来の走りをするならコレかキャバレロ125だけどキャバレロはかなり高額、やはり、2台目の相棒にはコレ一択かな❗️
オーナーレビューありがとうございます。
珍しいバイクなので所有者の意見はとても参考になります。