冷却水交換 解説 3 エアー抜き編

さてクーラント液の交換が完了しました。

これからいよいよエアー抜きをやっていきます。

▼ 前回の記事はこちら

冷却水交換 解説 2 クーラント交換&すすぎ編

 

それではエンジンを始動してエアー抜きを始めます。

 

1回目のエアー抜きの様子です。

結構ボコボコと空気が出てくるのが分かります。

 

しばらくやっているとクーラント液がエンジンの熱で熱せられて

水面が上がってくるので、そうしたらエンジンをすぐにとめます。

 

 

そして2回目のエアー抜きです。

次はスロットルを少し開けてやります。

2回目ではかなり出てくるエアーは少なくなってきました。

 

これを3~4回位繰り返して、最低限のエアーを抜きます。

 

 

1度エアー抜きをすると、クーラント液の温度が下がるまで大体20分位待たないといけないので手間です。

 

そして最低限のエアー抜きが終わったら、ラジエーターキャップを締めて

車体の各部を取り付けます。

 

そして走行してエアー抜きをします。

 

これが結構効率よくエアーが抜けます。

走る事によって溜まっていた経路のエアーや、高い流速で効率よくエアーがラジエーター上部まで出てきます。

 

大体走行時間の目安としては20~30分位

 

ちなみに完全にエアー抜きをしていないので、オーバーヒート等を心配される方も居ると思いますが、初めにある程度エアーを抜いてあるので、冷却水自体はちゃんとエンジン内部、ラジエーター内を循環してます。

ただ内部にエアーが残っているので、絶対的な冷却能力は下がっているという事です。

よっぽどエンジンをぶん回さない限りオーバーヒートする様な事はありません。

 

そして走行後エンジンが冷えるのを待ってから、ラジエーターキャップを空けて最後にクーラント液をつぎ足します。

※ ちなみにエンジンがまだ熱い状態では、絶対にラジエーターキャップを空けないでください。

熱湯が噴き出してやけどします。

 

 

 

ラジエーターキャップの上、目一杯まで入れます。

 

 

これでエアー抜きは完了です。

 

最後にリザーバータンク内にも上限の付近までクーラント液を入れておきます。

写真では上限であるFマークのラインまで行っていないのですが

バルカンSの場合は車体が垂直になった状態では、リザーバータンク内のレベルは上がってくるので、この位の水準でもう満タン状態です。

 

これで冷却水の交換作業は全て終了です。

 

 

ちなみにその後250キロ走行してから、しっかりとエアーが抜けた状態なのかをチェックしてみました。

 

250キロも走行すれば、もし各部にエアーが残っている場合は必ず、ラジエーター上部にエアーが移動して来て、冷却水の液面が下がっています。

 

しかし、しっかりと冷却水の液面は上部位置にあるので、最後のエアー抜きで完全にエアーは抜けていたという事になります。

 

念のためリザーバータンクもレベルの確認しましたが、クーラント液のレベルは変化ありませんでした。

 

という訳でクーラント液の交換とエアー抜き作業の解説でした。

 

 

実際にやってみると意外と時間がかかります。

それは1度エアー抜きをしてもクーラント液が冷えるまで、20分位待たなくてはならず、3回エアー抜きをやっただけでも1時間以上はロスします。

 

そしてその後最後に走行してから、さらにエンジンが冷えるのを待ってクーラント液を入れるので

走行時間+冷える時間で大体2時間位はかかります。

 

それに各部をばらしたり、組み込んだりの時間を加えると

全体で半日近くはかかってしまいます。

 

そう考えると専用のエアー抜きツールを使った方が、遥かに効率的ではあります。

 

 

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冷却水交換 解説 2 クーラント交換&すすぎ編